技能実習制度の見直し

技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議

外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法:平成28年法律第89号)附則第2条、出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律(平成30年法律第102号)附則第18条第2項の規定により、技能実習制度及び特定技能実習制度の施行状況の検証、課題の洗い出し、それらを踏まえて外国人材を適正に受け入れる方策を検討するために、令和4年12月より「技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議」が開催され、令和5年11月30日に最終報告書が法務大臣に提出されました。


技能実習制度は、日本の技能や技術・知識を開発途上国に移転し、その地域の経済発展に寄与するという国際貢献を目的として創設された制度ですが、現実には企業の人手不足解消の手段として(も)利用されています。また、人材育成の観点から技能実習生の転籍が原則できないこと、監理団体による監理・支援が不十分である場合があることなどが、人権侵害や法令違反の背景・遠因となっているとの指摘もなされてきました。


これらを踏まえて、国際的にも理解が得られ、日本が外国人材に選ばれる国になるよう、外国人の人権、労働者としての権利の保護、外国人がキャリアアップできるわかりやすい仕組みの構築、外国人との共生社会の実現に資する制度の構築という視点から、技能実習制度および特定技能制度の在り方の見直しについて議論がなされました。見直しの方向性は、実態に即した見直し(技能実習制度を、人材確保と人材育成を目的とする新たな制度にする)、キャリアパスを明確化(技能・知識のステップアップと、その結果を客観的に確認できる仕組みの構築)と、新制度から特定技能への移行の円滑化、外国人の人権保護の観点から、一定要件下本人の意向による転籍を認め、監理団体・登録支援機関・受入機関の要件厳格化と共に関係機関の役割の明確化などの措置を講じること、外国人材の日本語能力を段階的に向上させる仕組みの構築などによる外国人の受入環境の整備などです。これらに加え、現行制度の利用者、地方や中小零細企業に配慮した上で、最終報告書において、現行の技能実習制度に代わる育成修了制度の創設が提言されました。特定技能制度は、適正化を図った上で現行制度を維持することとされています。


育成就労制度は、技能実習制度を発展的に解消し、人材確保と人材育成を目的とする新たな制度として創設されるものです。基本的に3年間で特定技能1号の水準の人材に育成することで、特定技能制度との連動を図る制度となるようです。特定技能1号への移行は、技能に関する試験(技能検定3級等または特定技能1号評価試験)および日本語能力試験(日本語能力試験N4等)合格が条件となるようです。


また、受入対象分野については、特定技能制度における「特定産業分野」に限定されるようです。これにより、現行制度の下で技能実習制度でのみ外国人の就労が認められている産業分野(例:繊維、被服、印刷)などが影響を受ける可能性がありますが、今後特定産業分野の見直しがされる可能性があるので、引き続き状況を注視する必要があります。従事できる業務の範囲は、作業単位ではなく、特定技能の業務分野と同一とし、「主たる技術」を定めて育成・評価(育成開始後1年経過時、終了時の試験の義務付け)を行うこととされています。


受入見込み数については、受入対象分野毎に上限値を設定するという、特定技能制度と同様の運用が予定されています。受入機関についても、機関毎の受入人数枠を含む支援体制の適正化などが予定されています。


転籍については、方針が二転三転しましたが、最終報告書では、同一機関で1年就労後、技能検定試験基礎級、日本語能力試験N5合格を条件に、同一業務区分に限り認めるとのことです。産業分野によっては、当分の間転籍要件の急激な変化の緩和(1年を超える在籍期間を設定することを認める、等)に関する経過措置の検討が提言の後記として併記されています。


転職前の所属機関の初期費用負担については、正当な補填を受けられるよう措置を講じるとのことです。たたき台の段階では、在籍年数で按分との案も示されていましたが、まあここも揉めそうなポイントではあります。


今後、法案提出までの段階で、パブリックコメントの結果などを受けて国会提出法案には変更が加えられる可能性もあります。また、本稿は中嶋の理解不足による誤りを含んでいる可能性が多分にあります。検討の上、内容を追加、修正する場合があります。

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